花や風景を写真に撮った時、思ったより色が淡いなぁ。と思ったことはありませんか?
なぜでしょう。
それには人の記憶が深く関わっています。
人の脳は非常に優秀な記憶媒体ですが、時に驚くほどのいい加減さを発揮します。
色の記憶もそのうちのひとつです。
写真の世界ではそれを“記憶色”と呼んでいます。
さて、タイトルにもあるように、日本人ならではの質問をしたいと思います。
「桜の花は何色ですか?」
桜と言えば『ピンクの花』のイメージです。
しかし実際はどうでしょう。
確かに淡いピンクではありますが、みなさん良くご存じ『ソメイヨシノ』の花びらなにはほとんど色はついていません。
毎年「あれ?桜ってこんなに白かったかなぁ」と思っているのは僕だけではないはずです。
しかし、TVや写真で見る桜と言えば、鮮やかできれいなピンク色をしているイメージがありますね。
これは、加工処理がされていることが多いようです。
実はここに“記憶色”と言うものが関係してきます。
人間の脳では実際の色よりも、 その特徴が強調されて、より鮮やかに記憶されているそうです。
特に桜はピンクのイメージが強いので、色を再現する時は濃くしないと桜っぽく見えません。
これが毎年実際に自分の目で桜を見て、その白さに驚く原因なんですね。
桜の他にも、青空、夕焼け、海、紅葉なども、写真やイメージの中の色は非常に色鮮やかなイメージなのに、実際みてみると、意外と色が淡かったということが良くあります。
記憶の中の花は、いつまでも色褪せる事なく、鮮やかに思い出を彩っているようです。
人間の脳は、意外とロマンティックなんですね。
Hair Colorist/内田 アツシ
Ari•gate / COLOR ing CAFE
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